海辺のエトランゼ【タチネコバレ有】

はじめに何について書こうかと考え……るまでもなく、まあ最初はエトランゼでしょって私の中の腐女子が言ってました。

 

 

出会った時は確か一目惚れだった気がするんですよね。表紙が綺麗すぎて。

読んでみても、やっぱり絵が綺麗なんですよ。綺麗って言うとイメージに齟齬があるかも。風景に色がついて見えると言うか、漫画なんだけど映像を見ているような感覚というか……。沖縄の景色が目に浮かぶ。

作者の紀伊カンナさんはイラストレーターでもあると、読後に知りました。

 

ただ、絵が綺麗だからって他がおざなりというわけではもちろんない。

まず駿がね、女々しいんですわ。読む人によっちゃあイライラさせられてしまうのでは?と心配になるくらい、女々しい。

女々しいというか、自分に自信がないんですよね。それはもちろん過去の経験や自分の性的嗜好への葛藤があってそうなっているわけで、そこが駿の可愛いところなんですけど。

しかし駿が女々しいからこそ、未央の男らしさ?というか潔さが際立つんですわ!

一見受けっぽく見える可愛らしい見た目の、駿より随分年下の未央が、はっきりしていて清々しい。そして一生懸命さに胸が熱くなる。

もうほんと、ふたりとも、幸せになって……!って気づいたら願ってる。

 

ただまあ2人とも線が細くて見た目受けっぽいと言えば受けっぽいので、ビジュアルからして男らしくかっこいい攻めが好きって人とかは物足りないのかも。。

 

それでも、一度読んでみてって勧めたくなる作品です。

映画化もしていてシリーズもたくさん。映画からでも、ぜひ。